新しくお店を始めるとき、多くの方がまず気にされるのは「家賃」や「立地」です。もちろん家賃や場所は大切ですが、店舗物件の場合はそれだけで判断してしまうと、開業後に思わぬトラブルや追加費用が発生することがあります。
特に初めて店舗を借りる方は、住居用の賃貸とは違う点を事前に理解しておくことが重要です
店舗選びで最初に考えるべきなのは、「いくらの家賃なら無理なく続けられるか」です。
一般的には、家賃は売上の10%前後がひとつの目安とされています。ただし、業種によって適正な比率は変わります。美容室、整体院、エステ、飲食店、小売店など、それぞれ必要な人件費や材料費、広告費が違うためです。
たとえば月商100万円を目指す場合、家賃20万円の物件を借りると、固定費の負担がかなり重くなります。開業初期は売上が安定しないことも多いため、最初から背伸びをしすぎないことが大切です。
店舗物件では、保証金、礼金、仲介手数料、前家賃、火災保険料などが必要になります。さらに、内装工事費、看板工事費、設備工事費、備品購入費もかかります。
住居用賃貸の感覚で考えていると、想定以上に初期費用が大きくなるケースがあります。
特に注意したいのが保証金や償却です。契約時に預けた保証金が、退去時に全額返ってくるとは限りません。契約内容によっては一部が償却されるため、事前に必ず確認しておきましょう。
店舗物件は、どんな業種でも入居できるわけではありません。
建物の管理規約や貸主の方針によって、飲食不可、美容系不可、深夜営業不可、音やにおいが出る業種不可などの制限がある場合があります。
「内装工事の見積もりまで進めたのに、実はその業種では入居できなかった」ということにならないよう、最初の段階で確認することが大切です。
美容室、飲食店、整体院、エステサロンなどは、設備条件が非常に重要です。
たとえば美容室なら給排水設備、電気容量、換気、ガスの有無がポイントになります。飲食店なら排気ダクト、グリストラップ、ガス容量なども確認が必要です。
設備が足りない場合、追加工事で数十万円から数百万円かかることもあります。家賃が安く見えても、工事費が高くなる物件は結果的に割高になる場合があります。
店舗にとって看板は重要な集客手段です。
しかし、物件によっては看板の設置場所やサイズ、デザインに制限がある場合があります。特にビルの2階以上やマンションの一室の場合、外部看板がほとんど出せないこともあります。
通行人に見つけてもらう必要がある業種では、看板の視認性が売上に直結します。内見時には、物件の中だけでなく、外からどう見えるかも確認しましょう。
店舗物件では、退去時に「借りたときの状態に戻す」原状回復義務があります。
特にスケルトン渡しの物件や、内装工事を大きく行う物件では、退去時の費用が高額になる可能性があります。
壁、床、天井、配管、看板、造作物など、どこまで撤去が必要なのかを契約前に確認しておくことが大切です。
店舗物件では、契約期間が2年や3年に設定されていることが多く、解約する場合も3か月前、6か月前などの予告が必要になることがあります。
開業後に移転や撤退を考える場合、すぐに解約できるとは限りません。将来的な事業計画も含めて、契約条件を確認しておきましょう。
初めて店舗を借りるときは、家賃や立地だけでなく、契約条件、設備、看板、原状回復、業種制限まで確認することが重要です。
店舗物件は、借りてから気づくと取り返しがつきにくいこともあります。
星ヶ丘不動産では、名古屋市内・星ヶ丘エリアを中心に、初めて開業される方の店舗探しをサポートしています。物件探しだけでなく、開業後の使いやすさや費用面も含めてご相談いただけます。