んにちは、星ヶ丘不動産です。
家を探している方から、よく聞かれる質問があります。
「年収〇〇万円なんですが、いくらくらいの家まで買えますか?」
もちろん、年収から住宅ローンの借入可能額をある程度計算することはできます。
ただ、私たちは最近、この質問に対して少し違うことを考えるようになりました。
それは、
「いくら借りられるか」と「いくらなら安心して返せるか」は違う。
ということです。
特に、住宅ローンの金利が動く時代になった今、この違いは以前より重要になっていると思います。
「とりあえず変動金利」が当たり前ではなくなってきた
少し前まで、日本では非常に低い金利が長く続いていました。
住宅ローンを組むときも、
「変動金利が一番安いから変動で」
という選択をする方が多かったと思います。
もちろん、現在でも変動金利にはメリットがあります。
ただし、これから35年、40年と住宅ローンを返済していくことを考えると、
「今の金利だけを見て決める」
のは少し怖い時代になってきました。
住宅ローンは、今日借りて来年返すものではありません。
30代で住宅を購入すれば、60代、場合によっては70代まで返済が続く可能性があります。
その間に金利がどうなるのか。
収入がどうなるのか。
家族構成がどうなるのか。
すべてを予想することはできません。
だからこそ、
「多少状況が変わっても返していける金額」
を考えておくことが大切だと思います。
5,000万円借りられる=5,000万円借りるべき、ではない
例えば、金融機関から
「5,000万円まで融資できます」
と言われたとします。
すると、
「じゃあ5,000万円の物件まで探せる」
と考えたくなります。
でも、本当にそうでしょうか。
住宅を購入した後に必要なお金は、住宅ローンだけではありません。
固定資産税があります。
マンションなら管理費や修繕積立金があります。
戸建なら将来的に外壁、屋根、給湯器、水回りなどの修繕費も必要になります。
さらに、
車を買い替える。
子どもの教育費が増える。
旅行に行く。
趣味を楽しむ。
老後のために貯蓄や投資をする。
当然、こうしたお金も必要です。
住宅ローンを返すために生活しているわけではありません。
ここは家を購入するときに、意外と忘れてしまいやすいところです。
月々の返済額で考えてみる
例えば、5,000万円を35年間借りたとします。
金利によって毎月の返済額は大きく変わります。
概算ですが、元利均等・ボーナス返済なしの場合、
|
金利 |
月々の返済額 |
総返済額 |
|
0.5% |
約13.0万円 |
約5,450万円 |
|
1.0% |
約14.1万円 |
約5,930万円 |
|
1.5% |
約15.3万円 |
約6,430万円 |
|
2.0% |
約16.6万円 |
約6,960万円 |
|
3.0% |
約19.2万円 |
約8,080万円 |
※概算です。実際の返済額は金融機関、商品、返済方法等によって異なります。
0.5%なら約13万円。
3%なら約19万円。
同じ5,000万円を借りても、
毎月約6万円違います。
年間なら約72万円。
35年間では非常に大きな差になります。
だから住宅ローンを考えるとき、
「今払えるか」だけではなく、「金利が上がっても払えるか」
も一度考えてみてほしいと思います。
住宅ローン以外にも毎月かかる
う一つ注意したいのが、
住宅ローン返済額=住宅費ではない
ということです。
例えば、
住宅ローン 14万円
固定資産税相当 2万円
管理費・修繕積立金 3万円
駐車場 1万円
なら、
実質的な住居費は月20万円です。
戸建の場合、管理費や修繕積立金はありません。
しかし、その代わりに自分で修繕費を準備しておく必要があります。
・外壁塗装
・屋根
・給湯器
・エアコン
・水回り
設備はいつか壊れます。
「戸建だから住宅ローン以外はかからない」
というわけではありません。
「家賃と同じだから買った方が得」は本当?
不動産広告などで、
「家賃10万円を払うなら住宅ローンを組んだ方がお得!」
という表現を見ることがあります。
確かに、そういうケースもあります。
しかし、私たちは単純には比較できないと思っています。
賃貸なら、
建物そのものの修繕費は基本的に所有者側の負担です。
固定資産税もありません。
そして何より、
引っ越すことができます。
購入すると簡単には動けません。
その代わり、住宅ローンを返済すれば不動産という資産が残ります。
つまり、
「家賃と住宅ローンが同じだから購入した方が得」ではなく、何が残る物件を買うのかまで考える必要があります。
住宅ローンを組むなら「売ること」も考えておく
家を購入するときに、
「売る予定なんてありません」
という方は多いです。
当然だと思います。
最初から売るつもりでマイホームを買う方は少ないでしょう。
しかし人生は長いです。
転勤。
転職。
家族が増える。
子どもが独立する。
親との同居。
離婚。
相続。
いろいろなことがあります。
だから私たちは、
「ずっと住むつもりでも、売れる家を買う」
ことが大切だと思っています。
例えば10年後、
住宅ローン残高が3,500万円なのに、
その家が2,500万円でしか売れなければ、
売却するために1,000万円を用意しなければならない可能性があります。
逆に、
住宅ローン残高3,500万円に対して、
4,000万円で売れるなら、
住み替えの選択肢は大きく広がります。
住宅ローンを考えることと、資産価値を考えることは、本来セットなのです。
星ヶ丘・名東区・千種区なら「予算を上げる」判断もある
ここまで読むと、
「できるだけ安い物件を買った方がいい」
と思われるかもしれません。
でも、それも少し違います。
例えば、
4,500万円の物件と5,000万円の物件で迷っているとします。
単純に考えれば、4,500万円の方が安全です。
しかし、
5,000万円の物件の方が、
駅に近い。
土地の形が良い。
道路付けが良い。
生活利便性が高い。
将来的にも需要が期待できる。
ということであれば、
あえて500万円予算を上げる
という判断もあります。
星ヶ丘周辺や名東区・千種区でも、
「安いからお得」
とは限りません。
不動産は、
買うときの価格と、将来残る価値の両方を見る
ことが大切です。
頭金は入れた方がいい?
これもよく聞かれる質問です。
「頭金をたくさん入れて住宅ローンを減らした方がいいですか?」
これも正解は一つではありません。
例えば、貯金1,000万円の方が、
800万円を頭金に使ってしまえば、
手元には200万円しか残りません。
住宅購入後には、
・家具
・家電
・引っ越し
・カーテン
・エアコン
場合によってはリフォーム。
思った以上にお金が出ていきます。
だから、
住宅ローンを減らすことだけが正解ではありません。
ある程度手元に現金を残しておくことも、立派なリスク管理です。
私たちなら「3つの金額」を考えます
住宅購入を検討するとき、私たちは金額を3つに分けて考えると分かりやすいと思っています。
① 借りられる金額
金融機関が融資してくれる金額。
② 返せる金額
今の収入なら返済できる金額。
③ 無理なく返せる金額
旅行、教育、車、趣味、貯蓄なども続けながら返済できる金額。
この中で一番大切なのは、
③「無理なく返せる金額」
だと思います。
家を買ったことで、
旅行に行けなくなった。
外食できなくなった。
子どもの教育費が心配になった。
毎月住宅ローンのことばかり考えている。
これでは、何のために家を買ったのか分からなくなってしまいます。
「買える家」ではなく「買った後も楽しい家」を
住宅を購入することは、大きな出来事です。
新しい家。
新しい街。
新しい生活。
本来、とても楽しみなものだと思います。
だからこそ、
住宅ローンに生活を合わせるのではなく、生活に住宅ローンを合わせる。
という考え方を大切にしてほしいと思います。
銀行が5,000万円貸してくれるから、5,000万円借りる。
ではなく、
「自分たちの生活なら、いくらなら気持ちよく返していけるだろう?」
そこから住宅購入を考えてみる。
そして、
買った後も家族で旅行に行ける。
好きなこともできる。
貯蓄もできる。
それでも住宅ローンを返していける。
そんな金額が、その家族にとっての本当の「住宅予算」なのではないでしょうか。
星ヶ丘不動産では「買わない」という選択肢も一緒に考えます
気になる物件が見つかったとき、
「住宅ローンが通るなら買いましょう」
だけではなく、
本当にこの金額で大丈夫なのか。
この物件にこの金額を払う価値があるのか。
将来売却するとしたらどうなのか。
もう少し待った方がいいのか。
そういったことまで一緒に考えたいと思っています。
ときには、
「今は買わない方がいいかもしれません」
という答えになることもあるでしょう。
不動産を買うことが目的ではありません。
その不動産を買ったことで、
その後の生活が少し豊かになること。
そこまで考えて住宅選びをする。
金利が動き始めた今だからこそ、
「いくら借りられるか」ではなく、
「いくらなら無理なく返していけるか」
から、もう一度住宅予算を考えてみてはいかがでしょうか。