空き家が増える時代、不動産は本当に余るのか?

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2026年09月30日

空き家が増える時代、不動産は本当に余るのか?

こんにちは、星ヶ丘不動産です。

最近、

「これから日本は人口が減るから、不動産は余るんですよね?」

「空き家が増えているなら、家の価格も下がるんじゃないですか?」

と聞かれることがあります。

確かに、日本の空き家は増えています。

2023年の住宅・土地統計調査では、全国の空き家は約900万戸。

空き家率は13.8%となりました。

住宅のおよそ7戸に1戸が空き家という計算になります。

数字だけを見ると、

「そんなに家が余っているなら、これから不動産は値下がりするのでは?」

と思いますよね。

でも私たちは、

少し違う見方をしています。

これから起きるのは、

「すべての不動産が余る」ことではなく、「欲しい不動産と、欲しい人が少ない不動産の差が大きくなること」

ではないでしょうか。

今回は、

空き家が増える時代に、不動産価格はどうなるのか。

そして、

これから価値が残る不動産と、売りにくくなっていく不動産の違いについて考えてみたいと思います。

「空き家900万戸」の中身を見る

「空き家900万戸」

という数字はかなり大きく感じます。

ただし、

900万戸すべてが、

「誰も欲しがらない住宅」

という意味ではありません。

空き家の中には、

賃貸募集中の住宅。

売却中の住宅。

別荘などの二次的住宅。

長期間使われていない住宅。

など、さまざまな種類があります。

だから、

空き家900万戸=900万戸の家が完全に余っている

という単純な話ではありません。

一方で、

長期間使われず、

売る予定もない。

貸す予定もない。

管理も十分にされていない。

そうした住宅が増えていることは、大きな問題です。

そもそも、なぜ空き家は増えるのか

理由はいくつもあります。

人口減少。

高齢化。

相続。

地方から都市部への人口移動。

新築住宅の供給。

などです。

特に多いのが、

親が住んでいた実家を子どもが相続する

ケースだと思います。

親が亡くなった。

子どもはすでに別の場所に家を持っている。

実家には住まない。

でも、

思い出があるから売りにくい。

荷物もそのまま。

とりあえず残しておく。

こうして、

一戸の空き家が生まれます。

そして、その状態が5年。

10年。

と続いてしまう。

全国で同じことが起きれば、当然空き家は増えていきます。

空き家が増えても「新築住宅」が建つのはなぜ?

ここで少し不思議なことがあります。

日本にはこれだけ空き家があるのに、

今でも新しい住宅が建っています。

「すでに家が余っているなら、新築なんて建てなくてもいいのでは?」

と思うかもしれません。

でも、

住宅は単純な「数」だけではありません。

例えば、

築50年。

駅から遠い。

道路が狭い。

駐車場がない。

大規模修繕が必要。

という空き家がある。

一方、

駅徒歩10分。

断熱性能が高い。

駐車場2台。

使いやすい間取り。

という新築住宅がある。

同じ「1戸」でも、

買いたい人の数は大きく違います。

つまり、

住宅が余っているのに、欲しい住宅は不足している

ということが起きるのです。

これからは「家余り」ではなく「ミスマッチ」が大きくなる

私たちは、

これからの日本の住宅市場では、

ミスマッチ

が大きなテーマになると思っています。

住宅そのものはたくさんある。

でも、

欲しい場所にない。

希望する性能ではない。

希望する広さではない。

車が停められない。

修繕費がかかりすぎる。

つまり、

存在する住宅と、今の人が欲しい住宅が一致していない。

だから、

空き家が増えているのに新築住宅が売れる。

中古住宅が大量にあるのに、人気物件には買主が集まる。

ということが起きます。

これから不動産は「二極化」していく?

私たちは、

今後の不動産市場では二極化が進む可能性が高いと思っています。

一方は、

欲しい人が多い不動産。

もう一方は、

価格を下げても欲しい人がなかなか現れない不動産。

です。

例えば、

駅に近い。

生活が便利。

道路条件が良い。

土地の形が良い。

適度な広さ。

管理状態が良い。

こうした不動産には、一定の需要が残りやすい。

一方、

交通が不便。

道路が狭い。

建物の状態が悪い。

土地の使い勝手が悪い。

大規模な修繕が必要。

となれば、

人口が減るほど選ばれにくくなっていきます。

「人口減少=全部値下がり」ではない

例えば、

100人の買主がいて、

100戸の住宅がある。

この状態なら、それなりに売買が成立します。

人口が減って、

買主が80人になった。

でも住宅は100戸ある。

そうすると、

20戸は選ばれません。

では、

すべての住宅が20%値下がりするのでしょうか。

おそらく、そんなに単純ではありません。

人気のある20戸には、

相変わらず複数の人が欲しいと思うかもしれません。

普通の60戸は価格勝負になる。

条件の悪い20戸は、なかなか売れない。

つまり人口減少によって、

平均的に同じように価値が下がるのではなく、選ばれる不動産と選ばれない不動産の差が広がる。

こちらの方が現実に近いのではないでしょうか。

「値段を下げれば売れる」とも限らなくなる

不動産は、

「安くすれば何でも売れる」

と思われることがあります。

確かに価格を下げれば、検討する人は増えます。

でも将来、

それだけでは難しい物件も増えるかもしれません。

例えば、

購入価格500万円。

でも、

解体に300万円。

擁壁に500万円。

造成に300万円。

さらに建築費。

となれば、

土地を安く買えてもトータルでは安くありません。

買主はそこまで考えます。

だから、

売出価格だけを見るのではなく、

その不動産を使える状態にするまでの総額

が重要になります。

0円でも欲しくない不動産は存在する

少し極端ですが、

これからは、

「0円でも欲しくない不動産」

という問題も増えるかもしれません。

所有すれば、

固定資産税。

草刈り。

建物管理。

修繕。

解体。

近隣対応。

といった責任が発生します。

例えば、

建物を解体するだけで数百万円。

土地としても需要が少ない。

という不動産なら、

無料でも引き取りたくないと思う人がいるでしょう。

これが不動産の難しいところです。

株式なら、

価値がゼロになれば基本的にはそれ以上の負担はありません。

でも不動産は、

価値が低くなっても所有責任が残ります。

空き家を「とりあえず持っておく」は今後難しくなる?

これも重要だと思います。

以前は、

「土地だから持っておけばいい」

「不動産は腐らないから」

と言われることもありました。

確かに土地自体がなくなることはありません。

でも、

建物は劣化します。

庭も荒れます。

固定資産税もかかります。

さらに現在は、管理されていない空き家への対応も強化されています。

改正空家法では、放置すれば「特定空家」になるおそれがある住宅について「管理不全空家」として指導・勧告の対象にする仕組みが設けられました。

つまり、

「誰も住んでいないけれど、とりあえずそのまま」

という保有には、以前より注意が必要です。

空き家問題は「地方だけの話」ではない

空き家と聞くと、

山の中。

過疎地域。

地方の古い家。

を想像する方もいるかもしれません。

でも、

空き家は都市部にもあります。

名古屋市内でも、

古い戸建。

相続した実家。

長期間使われていない住宅。

などを見ることがあります。

人気エリアであっても、

相続人が遠方に住んでいる。

荷物が大量にある。

建物が古い。

権利関係が複雑。

という理由で長期間動かないことがあります。

だから、

「名古屋市だから空き家問題とは無関係」

というわけではありません。

ただし名古屋市内でも全部同じではない

名古屋市と一言で言っても、

不動産市場はかなり違います。

駅徒歩。

地下鉄沿線。

学校。

買い物。

道路。

土地の大きさ。

周辺環境。

によって需要は変わります。

さらに、

同じ区の中でも違います。

そして、

同じ町内でも違います。

だから、

名古屋市の人口がどうなるか

だけで住宅価格を考えるのは少し大きすぎると思います。

もっと細かく、

「この場所、この土地、この建物なら欲しい人がいるか」

まで見る必要があります。

星ヶ丘周辺なら何が残る?

例えば星ヶ丘周辺。

地下鉄東山線。

商業施設。

学校。

住宅地としての認知度。

などがあります。

だから、

「星ヶ丘なら何でも大丈夫」

と言いたくなるかもしれません。

でも、そうではありません。

駅徒歩10分。

平坦。

道路6m。

整形地。

と、

駅徒歩20分。

大きな高低差。

狭い道路。

変形地。

では、

同じ「星ヶ丘エリア」でも条件は違います。

これから人口が減っていくなら、

むしろ、

人気エリアの中でも選別される

ようになる可能性があります。

「人気エリアだから買う」から一歩進める

今までなら、

「名東区だから安心」

「千種区だから安心」

「星ヶ丘だから資産価値がある」

という考え方でも、ある程度通用したかもしれません。

でも今後は、

エリアに加えて、

道路。

土地形状。

高低差。

駅距離。

建物状態。

使いやすさ。

まで見る必要があると思います。

つまり、

「どこの不動産か」だけではなく、「どんな不動産か」。

こちらがますます重要になるということです。

これから価値が残りやすい不動産

では、空き家が増える時代に、どんな不動産が比較的残りやすいのでしょうか。

私たちなら、

① 生活しやすい

駅。

 スーパー。

学校。

病院。

などにアクセスしやすい。

② 土地が使いやすい

整形。

適度な間口。

使いやすい広さ。

③ 道路条件がいい

車が入りやすい。

駐車しやすい。

④ 建物を維持しやすい

特殊すぎず、修繕しやすい。

⑤ 将来違う使い方ができる

住む。

貸す。

売る。

建て替える。

こうした選択肢がある。

つまり、

「次の人が使いやすい不動産」

です。

逆に、これから厳しくなりそうな不動産

反対に、

需要が減ったときに影響を受けやすいのは、

買主をかなり選ぶ不動産

だと思います。

例えば、

非常に大きな家。

特殊な間取り。

道路が狭い。

駐車できない。

大きな擁壁がある。

維持費が高い。

建て替えに制約がある。

駅からかなり遠い。

もちろん、

価格とのバランスによっては魅力になります。

でも、

買主が少なくなるほど、

「誰でも使いやすい」ことの価値は高くなる

と思います。

「普通の不動産」が実は強い?

これは少し面白いところです。

資産価値を考えると、

ものすごく豪華。

ものすごく個性的。

より、

普通に使いやすい不動産

が強いことがあります。

例えば、

土地40〜50坪程度。

車2台。

3LDK〜4LDK。

道路条件も普通。

駅や生活施設にもそこそこ近い。

極端な特徴はない。

こういう住宅です。

一見、

面白みがないかもしれません。

でも将来売るとき、

30代夫婦。

子育て世帯。

シニア。

いろいろな人が検討できます。

買主候補が広い。

これは不動産にとって大きな強みです。

人口減少時代は「買主の人数」を考える

これから不動産を購入するとき、

私たちは新しい視点として、

「この家を買える人は何人くらいいるだろう?」

と考えるといいと思います。

例えば、

1億5,000万円の豪邸。

欲しい人はいる。

でも買える人は少ない。

5,000万円の一般的な住宅。

欲しい人も買える人も比較的多い。

500万円の山奥の古家。

価格は安い。

でも欲しい人が少ない。

不動産の流動性は、

価格だけではなく、買主候補の多さ

で決まります。

空き家が増えるほど「出口」が重要になる

これまでの家探しでは、

「自分たちが住めればいい」

という考え方が中心だったと思います。

もちろん、それが一番大切です。

でも空き家が増え、

住宅が選ばれる時代になるなら、

購入するときから、

出口

を少し考えておく。

10年後。

20年後。

売れるのか。

貸せるのか。

土地として使えるのか。

子どもが相続して困らないか。

この視点が重要になります。

子どもに「資産」を残したつもりが「負担」になる可能性

不動産を持っていると、

「子どもに土地を残してあげられる」

と思うことがあります。

もちろん、

価値のある不動産なら大きな資産です。

でも、

使う予定がない。

売れない。

管理費だけかかる。

解体費が必要。

となれば、

子どもにとっては負担になる可能性があります。

だから、

「不動産を残すこと」=「資産を残すこと」ではない。

残すなら、

次の世代も使える不動産を残す。

この考え方は今後かなり重要になると思います。

中古住宅には逆にチャンスもある

ここまで読むと、

空き家増加は悪いことばかりに感じるかもしれません。

でも買う側から見ると、

チャンス

にもなります。

今後、

相続した住宅。

使わなくなった住宅。

築年数の古い住宅。

が市場に出てくる可能性があります。

その中には、

建物は古い。

でも、

土地がいい。

場所がいい。

庭が広い。

ガレージがある。

良い素材が使われている。

という物件もあるでしょう。

そうした住宅を、

購入してリノベーションする。

賃貸として活用する。

土地として再利用する。

空き家増加は、

中古住宅をうまく使える人にとって選択肢が増えること

でもあります。

全部新しくする必要はない

これから住宅が余るなら、

「古い家を全部解体して新築にする」

だけではなく、

残せる家は残す。

直して使う。

用途を変える。

という考え方も重要になります。

築40年でも、

構造がしっかりしている。

立地がいい。

土地がいい。

なら、

リノベーションして使う価値があるかもしれません。

逆に、

建物を残すメリットが少ないなら、

解体して土地として使う。

その不動産に合った使い方を考える。

これも今後の不動産会社の仕事になると思います。

空き家が増える時代だから「全部下がる」とは考えない

これから、

日本の人口が減る。

空き家が増える。

これは不動産を考えるうえで無視できません。

でも、

だから、

「家は買わない方がいい」

「土地は全部値下がりする」

ということでもないと思います。

重要なのは、

平均ではなく、その不動産を見ること。

人口が減っても、

住みたい街。

便利な場所。

使いやすい土地。

良い住宅。

には需要が残る。

一方で、

今までは何となく売れていた物件が、

売れにくくなる。

そんな市場になっていくのではないでしょうか。

私たちなら「20年後」を想像して買う

家を買うとき、

今だけを見るのではなく、

少しだけ未来を想像します。

20年後。

自分は何歳か。

子どもは何歳か。

この街はどうなっていそうか。

この家はまだ使いやすいか。

売りたくなったら誰が買うか。

貸すことはできるか。

そして、

「20年後でも、この場所に住みたい人はいるかな?」

と考える。

未来を完璧に予想することはできません。

でも、

この質問をするだけでも、家選びは変わると思います。

星ヶ丘不動産が考える「空き家時代の不動産」

空き家が増えること自体は、おそらく避けられません。

でも私たちは、

「不動産がなくなる」のではなく、「選ばれ方が変わる」

のだと思っています。

今までは、

家を持っていれば資産。

土地なら安心。

という考え方がありました。

これからは、

どこにあるか。

どう使えるか。

誰が欲しいか。

いくら維持費がかかるか。

売れるか。

貸せるか。

そこまで考える時代になります。

そして、

空き家が増えれば増えるほど、

「欲しい人がいる不動産」の価値は逆に分かりやすくなる

のではないでしょうか。

星ヶ丘不動産でも、

名古屋市・千種区・名東区・星ヶ丘周辺で不動産を購入するときには、

「今住みたいか」

だけではなく、

「この不動産、20年後にも誰か欲しいと思うかな?」

というところまで一緒に考えていきたいと思っています。

人口減少。

空き家増加。

そんな時代だからこそ、

何となく不動産を買うのではなく、

長く選ばれる不動産を選ぶ。

これが、これからの住宅購入ではますます大切になるのではないでしょうか。
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